冬が来る前の無落雪屋根の点検リスト|札幌で自分でできる5項目

雪が積もった無落雪屋根(札幌市内) お役立ち記事
雪が積もった無落雪屋根(札幌市内)

札幌で雨漏りのご相談が一気に増えるのは、雪が積もり始めてからと、春先の融雪期です。ところが原因のほとんどは、雪が降る前の秋のうちにできていた小さな不具合です。

この記事では、無落雪屋根(屋根の中央に向かって水を集め、スノーダクトと呼ばれる樋で下に流す平らな屋根)にお住まいの方が、冬が来る前にご自身で確認できる5項目をまとめました。屋根に上る必要のない方法だけを選んでいます。

なぜ「雪が降る前」でないと間に合わないのか

無落雪屋根は、雪を落とさずに屋根の上で融かして流す構造です。そのため排水経路が一か所でも詰まると、行き場を失った水が屋根の上に溜まり、板金の継ぎ目やシーリングの切れ目から室内側へ回り込みます。

やっかいなのは、この状態になっても冬のあいだは工事ができないことです。屋根の上は雪と氷に覆われ、板金を外しても新しいシーリングが硬化しません。冬に発見された不具合は、応急処置で春まで持たせるという選択になりがちで、その間に天井の下地や断熱材が濡れて傷みます。修理範囲が広がるのはこのためです。

逆に、10月までに点検して直しておけば、数万円の部分補修で越冬できるケースがほとんどです。

自分でできる点検5項目

いずれも地上、またはベランダ・窓からの目視で確認できます。屋根に上る作業は行わないでください。

1. 建物の周りをぐるっと回って、雨どいを見上げる
継ぎ目が外れている、金具が浮いている、樋がたわんでいる。この3つは秋の強風のあとに増えます。落ち葉が詰まったまま凍ると、氷の重みで樋ごと引きちぎれます。

2. 前回の雨のあと、雨どいの出口から水が出ていたか思い出す
出口(縦樋の下端)から水がほとんど出ていない、あるいは途中から溢れていたなら、スノーダクトのドレン(排水口)側で詰まっている可能性があります。屋根の上を見なくても、地上の症状で当たりが付きます。

3. 外壁の上のほう、屋根との境目に茶色い筋が出ていないか
板金やシーリングの隙間から水が回っている場合、外壁に錆の混じった筋が縦に落ちます。雨のあとだけ濃くなる筋は要注意です。

4. 室内の天井・壁の四隅と、サッシの上を見る
クロスの浮き、うっすらした輪ジミ、押しピンの周りだけ変色している、といった小さな変化が最初のサインです。「去年からあるけれど広がっていない」ものも、いちど写真に撮って日付を残しておくと、次の春に比較できます。

5. 小屋裏(天井点検口)を懐中電灯で照らす
点検口が押し入れの天井などにある場合、蓋を開けて照らすだけで十分です。断熱材の表面が黒ずんでいる、木部に水が流れた跡がある、カビ臭いといった状態なら、すでに水が入っています。梯子での無理な姿勢は危険ですので、届く範囲で構いません。

これは業者に見てもらったほうがよい、というサイン

次のいずれかに当てはまるときは、ご自身での判断はおすすめしません。屋根の上で起きていることは、地上からは形が見えないためです。

・去年の冬、つららが例年より大きく育った
・スノーダクトの清掃を3年以上していない、または前回がいつか分からない
・築15年以上で、屋根の板金やシーリングを一度も触っていない
・天井のシミが去年より明らかに広がっている
・屋根に上れる人が家族にいないまま、なんとなく毎年冬を越している

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直す場合の費用の目安と、火災保険の考え方

秋のうちに見つかる不具合は、部分補修で収まることが多いです。目安(いずれも税込)は次のとおりです。

・スノーダクトの清掃:3万円〜6万円
・雨どいの部分交換:4万円〜
・板金の補修・シーリング打ち直し:3.5万円〜
・屋根板金の張り替え(20㎡程度):20万円〜
・雨漏りの応急処置:3万円〜

また、雪の重みや落雪、強風で壊れた部分は、火災保険の対象になる可能性が高い被害です。一方で、経年劣化だけが原因と判断される場合は対象外になります。どちらに当たるかは現地を見ないと分かりませんので、まずは状態を確認するところからで結構です。申請に使う写真と見積書は無料でご用意します。

ちかまるくんメモ:秋の点検は「異常を見つける」より「今の状態を写真に残す」ほうが大事なんだ。春に見比べると、雪でやられたのか元からなのかが一発で分かるよ。

まとめ

  • 無落雪屋根の雨漏りは、秋のうちにできた小さな詰まり・隙間が原因になりやすい
  • 冬は工事ができないため、発見が遅れるほど修理範囲が広がる
  • 点検は屋根に上らず、雨どい・外壁の筋・室内の天井・小屋裏の4か所を見るだけで当たりが付く
  • 3年以上スノーダクトを清掃していない場合は、雪が降る前の清掃をおすすめします
  • 雪害・風害による破損は火災保険の対象になる可能性があり、申請用の写真と見積書は無料で用意できます

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